《牡丹皮》

キンポウゲ科多年生落葉小灌木植物ボタンPaeonia suffruticosa Andr.の根皮。
性味:苦、辛、微寒。効能:清熱涼血、活血散瘀(お)。温熱病入血分。温熱病による
鼻血、吐血に犀角、生地等を配合して用いる。陰虚内熱証による潮熱(夜間に微熱がでる)、生理時の微熱に有効。 血滞経閉、痛経。3ヶ月以上の無生理症(閉経を除く)、生理痛に有効。打ち身、捻挫の瘀血による疼痛に対する止痛作用。

《芍薬》

ボタン科多年草、Paeonia lactifloa Pall の根。
性味:苦、酸、微寒。効能:養血斂陰、柔肝止痛、平抑肝陽。生理不順、生理痛(腹部痛)、崩漏、自汗、寝汗。など特に婦人科疾患に多く用いられる。肝気不和による脇痛などの止痛肝陽上亢による眩暈、頭痛に有効。

《バラ》

バラ科植物バラの花Rosa rugosa Thunbの乾燥つぼみ
性味:甘、微苦温。効能:行気解郁、和血散瘀血、胸やけ、胃の膨満感。佛手、香附、郁金等と用いる。生理不順、生理前の乳房脹痛、打撲。バラの花には、気の流れをスムーズにし、気の詰まりを解く作用がある。また気の流れを通すことにより、瘀血(血の流れが停滞している)を改善する作用もある。ストレスにより胸がつまったような感じがあり、お腹が張る等の症状に有効。
生理痛の症状にバラのハーブティはどうでしょうか。

《蓮子》

 

睡蓮科多年生水生草本植物ハスNelumbo nucifera Gaertn の成熟果実。
性味:甘、平。帰脾、腎、心経。 効能:補脾止瀉、益腎固精、養心安神。 脾虚による腹瀉、食欲不振。止瀉作用があり、脾を補い食欲を増進させる。腎虚遺精に用いる。腎虚症による早漏に効果がある。イライラ、動悸、不眠などに有効。中華おこわ等に入れて食べる。便秘症には不適応。

《蒲公英》

菊科多年草草本植物タンポポTaraxacum mongolicum Hand.Mazz。
性味:苦、甘、寒。効能:清熱解毒、利湿。吹き出物、ニキビ、乳腺炎など、はれものできものに解毒作用が有効。喉の痛み、発熱を伴う風邪に清熱解毒作用が有効、尿道炎、膀胱炎に清熱利湿作用が有効。

《桔梗》

桔梗科多年生草本植物キキョウPlatycodon grandiflorumA.DC.の根。
性味:苦、辛、平。効能:開宣肺気、去痰、排膿。咳、痰、咽喉痛、等の症状に有効。特に痰を切る作用が強い。キキョウの根はおいしく韓国、北朝鮮では、トラジと言われ食用にされている。

《紅花》

菊科二年生草本植物紅花 Carthamus tinctorius L.の筒状花冠。夏季に開花、採集し陰干しにする。ベニバナ油、口紅などに用いられる。
性味:辛、温。効能:活血去瘀、通経。生理痛、生理不順、産後腹痛、打ち身損傷瘀痛、関節痛。腫瘍、打ち身、捻挫、関節痛に効果がある。血の流れを良くし、瘀血を取り除く作用がある。

《石榴皮》

石榴科落葉潅木の果皮 Punica granatum L。ざくろの果皮も中医薬なのです。
性味:酸、渋、温。効能:止寫、駆虫。慢性下痢、脱肛。性味が酸渋で収斂作用があり、慢性的な下痢や軟便に有効。回虫など寄生虫による腹痛。駆虫作用がある。その他に滑精・帯下などに有効であり、収斂及び止血作用がある。

《菊花》

白菊、黄菊などの花を陰干しにしたもの。
性味は辛、甘、苦、微寒。 効能:疏風清熱、解毒、明目。発熱、頭痛を伴う風邪、肝陽上亢(高血圧症、ストレス症状などがあてはまる)による頭痛、めまいに効果がある。中国とくに広州では、プーアル茶にまぜて、コッポ茶とよばれ一般によく飲まれている。(広州、香港の飲茶に現地の人はこのコッポ茶をよく注文している)また桑の葉、桔梗(キキョウ)薄荷(ペパーミント)などとまぜ、桑菊飲といわれる夏風邪にきく風邪薬として、一般的である。また菊花茶ドリンクも販売されて、多くの人に飲用されています。高血圧症の方、ストレス気味で頭痛、目が充血しやすい方など、コッポ茶をお試し下さい。

《蒼耳子》

菊科一年生草木植物(一般にひっつき虫と呼ばれる)。
性味は辛、苦、温。効能:通鼻窮、去風湿、止痛。有小毒。鼻ずまり、鼻水、頭痛に効果がある。乾燥した物、8gほどを600ccの水で半分になるまで煎じて、ポットに入れ一日三回に分けて飲む。花粉症の人は試してみて下さい。

《山薬》

薯蕷科植物薯蕷Dioscorea opposita Thunb.の乾燥根茎。自然薯、ヤマノイモ、とろろ芋として食卓でおなじみの食物です。中医薬としては歴史がありよく使われている。
性味:甘、平。効能:益気養陰、補脾肺腎。食欲不振、下痢軟便に、人参、白朮、茯苓を加え、参苓白朮散がある。喘促、咳に、党参、麦冬、五味子を加えて、煎じる。補腎作用があり、早漏、帯下、頻尿などに、六味地黄丸の一部として用いられる。消渇(糖尿病)に有効で、一日250gを煎じ服用する。以上、食欲不振、下痢、咳、早漏、頻尿、糖尿等に効果がある。

《独活》

ウコギ科多年生草本植物angelika pubescens Maxim. f. biserrata ShanetYuanの根、ウド。ちょっと癖があるが、おひたしにするとおいしいウド。スーパーマーケットで簡単に手に入る中医薬です。
性味:辛、苦、温。効能:去風湿、止痛、解表。風湿痺症。湿を取り除く力が強く、湿による(湿度の変化に敏感な)肩こり、腰痛、膝痛など、関節痛。また下肢が冷えるような腰痛に杜仲を加えると有効です。 これから梅雨にはいると、関節が痛み出したり、肩こり、腰痛がきつくなります。そんな慢性腰痛肩こりの方、ウドを食べましょう。

《石斛》

蘭科多年生常緑草本植物 Dendorobium nobile Lindl。園芸店でおなじみのデンドロビウムの茎が中医薬だったのです。夏か秋に3センチほどに切断し陰干しにして用います。
性味:甘、微寒。効能:養胃生津、滋陰除熱。熱病傷津、胃陰不足。すなわち胃の陰気不足による、胃陰虚熱の症状に用いる。胃陰虚熱の症状とは、胃のむかつき、むねやけ、口の中が乾く、口臭がある、また舌が真っ赤で苔が少ない状態である。他に生地、麦冬、花粉などの清熱生津薬を配して用いる。腎陰欠損、腰膝軟弱。腎陰虚による腰痛、下肢に力が入らない、視力減退などの諸症状に、菊花、くこの実、などを配して用いる。

《艾葉》

菊科多年生草本植物ヨモギの葉。乾燥し加工してモグサにもされる。春から夏にかけ開花する前のものを採集し陰干しにした物。
性味:苦、辛、温。効能:温経止痛、散寒止痛。虚寒性出血症。崩漏(子宮不正出血)、下血、鼻血などに用いる。下焦虚寒。冷えによる腹痛、生理不順、帯下など、温通経脉、逐寒湿及び止冷痛効能がある。その他、煎じ薬を外用として、皮膚のかゆみ、湿疹に用いる。

《冬瓜皮》

ウリ科一年生草本植物トウガンの果皮。初夏または晩秋に果実が成熟した時の果皮を晒乾し用いる。
性味:甘、微寒。効能:利水消腫。水腫、浮腫(むくみ)に効果がある。トウガンの果実にもむくみを取る作用がある。夏バテなどによる足のむくみにトウガンスープなどいかがですか。

《百合》

百合科多年草植物ゆりLilium brownii F.E.Brown var.colchesteri Wils.と細葉ゆりLilium pumilum DC.の鱗茎。
性味:甘、微寒。効能:潤肺止咳、清心安神、肺熱咳嗽、労嗽喀血。肺熱(潮熱、夕方になると熱がでる)を伴う咳、乾咳、久咳等に有効。生地、玄参、貝母等を配合し、百合固金湯と成す。虚煩動悸、失眠多夢。いらいら、動悸、寝付きが悪い、夢をよく見る(眠りが浅い)等の症状に、百合の清心安神作用が有効。知母、地黄を配合し、百合知母湯、百合地黄湯と成す。

《洋金花》

茄子科一年生植物白花曼陀羅 Datura metel L.の花。別名:曼陀羅、エンジェルトランペット
性味:辛、温、有毒。効能:止咳平喘、止痛鎮痙。この白曼陀羅を用い、華岡青洲が日本で初めて麻酔を行った。喘咳無痰或いは少痰の証。乾咳など痰の少ない、喘促・咳に有効。心腹冷痛、風湿痺痛。冷えを伴う腹痛、関節痛、打ち身、捻挫等に有効。川烏、草烏、姜黄等を配合し整骨麻薬方として、古い時代に麻酔薬として用いた。全蠍(さそり)、天麻を配合し、癲癇、ヒキツケ、痙攣に用いる

《紫蘇》

シソ科一年生草本植物シソ Perilla frutescens(L.)Britt.var.crispa(Thunb.)Hand.-Mazz.の葉。
性味:辛、温。効能:発表散寒、行気寛中、解魚蟹毒。風寒感冒(風邪)ー発熱悪寒、頭痛、鼻塞(はなずまり)、咳、胸悶(むねやけ)に有効脾胃気滞、胸悶、嘔吐ー胸やけ、胃もたれ、食欲不振、嘔吐に有効。魚介類による食あたり、腹痛、吐き気に生姜と共に用いる。

《郁金》

活血止痛、行気解郁、涼血清心、利胆退黄。血の流れを活発にし止痛、気を通してうつ結を解く、また黄だん症状に有効。生姜(しょうが)の仲間で根茎はガジュツで塊根はウコンとよばれ、最近注目されている。中医学では月経不調、生理痛、腫瘍の原因の一つに肝気が詰まることにより起こると言われる。肝気鬱滞、血瘀内阻による月経不調、月経困難症(生理痛)、子宮筋腫、脇腹痛等に有効。

《木瓜》

バラ科落葉灌木Chaenomeles Lagenaria(Loisel.)Koidz (ぼけ)の成熟果実。かりんとしておなじみ。
性味:酸、温。効能:ジョ筋活絡、化湿和胃。(筋肉をほぐし、気を通す。湿邪を取り除き消化を助ける)風湿痺痛に用いる。風湿痺痛とは、湿邪による肩こり、関節痛を指す。雨天などの湿気の多い時に増強する肩こり、膝痛など重だるい痛みに有効。食後の膨満感、振水音(胃でチャプチャプ音がする)などの症状に有効。(化湿和胃)

《当帰》

多年生草木植物当帰Angelica sinensis(Oliv.)Diels.の根。
性味:甘、辛、温。効能:補血、活血、止痛、潤腸。補血(血を補う)剤の代表的中薬。潤腸作用もあり便秘にも良い。胃がもたれる、膨満感がある、食欲不振、下痢気味などの症状がある場合は服用しない。血虚症(貧血)に良好な補血薬。一般に補気薬と一緒に用いる。月経不調、月経困難症(生理痛)に補血活血、止痛効果があり婦人科疾患の要薬として用いられる。

《藕節》

睡蓮科多年生水生草本植物ハスNelumbo nucifera Gaertn.の地下茎。レンコンも中医薬です。
性味:甘、平。効能:収斂止血。効能:各種出血証。吐血、喀血等に白及、側柏葉などを配合して用いる。明代の偉大な医薬學家 李時珍の編成した《本草網目》には“能止咳血(喀血)、唾血(吐血)、血淋(尿道炎)、溺血(血尿)、下血(血便)、血痢(下痢による出血)、血崩(不正子宮出血)。”と記載されています。

《薏苡仁》

禾本科多年生草本植物よくいにんCoix lachryma-jobi L.(ハトムギ)日本では、いぼ取りに効果があると言われています。また美容・美肌に効果があるハトムギ茶として飲まれています。
性味:甘・淡・微寒 効能:利水滲湿・健脾・除痺・清熱排膿、排尿困難・むくみ・下痢・に効果がある。はとむぎは健脾作用により体内の余分な水分を取り除く作用がある。リュウマチ・肩こり・筋肉のけいれん等にも効果がある。肩こりは痺証と言われ、湿気(湿邪)により起こるとされ、ハトムギの除湿作用が有効である。またリュマチも湿邪によるといわれ効果がある。中国の古典《食医心鏡》には毎日ハトムギ粥を食せば、風湿痺(リュマチ)水腫(むくみ)が治ると記載されています。

《桃仁》

バラ科落葉植物桃Prunnnus persica(Linn)Batsch又は山桃の種子の仁。種子の殻を割り中身の仁を取り出し乾燥させた物。
性味:苦・平 効能:活血去お、潤腸通便 月経困難症(生理痛)、稀発月経、腫瘍、打ち身など瘀血による婦人科疾患(子宮筋腫・子宮内膜症)に対して用いられる。桃仁四物湯として紅花、当帰、川きゅう、赤芍等と配合される。便秘症に効果があり、火麻子と配合される。使用注意:妊婦は服用してはいけない。

《辛夷》

落葉高木木蘭科こぶし(中国名辛夷)の花。中国では望春花ともいわれ春先に咲く芳香のある花で、子供のこぶし大であることからこぶしと名付けられた。
性味:辛・温 効能:散風寒、通鼻腔 風寒感冒、頭痛鼻づまり。特に鼻炎・鼻づまり・臭覚異常・鼻みずに用いられ、鼻腔疾患に効力がある。アレルギー性鼻炎(花粉症)にも有効。頭痛を伴う鼻風邪に用いられ葛根湯加川弓辛夷に含まれる。

《白果》

落葉高木イチョウ科植物イチョウの種子「ぎんなん」、中国名白果
性味:甘・苦・平・小毒、帰肺経 効能:斂肺平喘、収渋止帯。咳、ぜんそく、痰、に去痰と咳止め作用がある。気管支喘息、慢性気管支炎に有効。白帯(こしけ、おりもの)を少なくする作用もある。帯下、早漏、頻尿に有効。李時珍《本草綱目》”白果熟食温肺益気、定喘嗽、縮小便、止自濁:生食降痰、消毒殺虫・・・”より。

《牽牛子》

旋花科一年生草本植物アサガオPharbitis nil (L.) Cnoisyの成熟種子。秋に成熟した種子を採集し晒乾、砕いて用いる。
性味:苦、寒、有毒。効能:瀉下、逐水、殺虫。水飲停蓄、水腫腹脹。瀉水(排便により水分を排出)、利尿作用があり、むくみ、腹脹に効果がある。腸胃湿熱積滞、大便秘結。便秘(湿熱を伴う)症に効果がある。虫積腹痛。牽牛子には、駆虫作用があり、回虫、蟯虫などの寄生虫を瀉下、排除する効果がある。。使用注意:脾虚水腫、妊婦は禁用

《枸杞子》

ナス科の落葉植物くこの果実。中国名枸杞子。
性味:甘、平。効能:滋補肝腎、明目、潤肺 肝腎陰虚、頭暈目眩、視力減退、腰膝酸軟、遺精消渇等。肝腎陰虚症による、めまい、視力減退、腰や膝が痛だるい、早漏、糖尿病に有効。陰虚労嗽。陰虚症による咳、ぜん息。干咳とも云われ、慢性的な咳。舌診では舌紅苔少が多く見られる。使用注意:因滋陰潤燥故脾虚便溏者不宜服。 陰を潤す作用があるので脾虚症の軟便・下痢の者には用いない。

《大薊》

 

キク科多年生植物大あざみCirsium japonicum DCの根及び全草。
性味:甘、苦、涼。帰心、肝経。効能:涼血止血、散瘀消瘍 喀血、鼻血、崩漏(婦人科不正出血)、血尿など熱症による出血に有効。涼血止血作用があり血熱(中医診断における)による出血に適用される。ニキビ、吹き出物に有効。解毒、消炎作用がある。また患部に貼り外用として用いられることもある。近年、高血圧および肝炎に有効であるとされている。

《決明子》

 

豆科植物決明Cassia tora Lの種子。日本ではハブ茶で飲まれる。
性味:甘、苦、微寒。帰肝、大腸。効能:清肝明目、潤腸通便。肝熱及び肝経風熱による眼の充血、かすみ目、なみだ目。便秘。高血圧、高脂血症に有効。